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コース別プログラム(2)

循環器内科(研修指導責任者:原和弘)

虚血性心疾患(急性心筋梗塞・不安定狭心症・安定狭心症)、弁膜症、心筋症、感染性心内膜炎、不整脈など全ての循環器疾患に対して主治医として診断・治療にあたります。

シニアレジデント(医師3~5年目)ではCICU(冠疾患集中治療センター)/HCU(High Care Unit)の集中治療管理などを含めた診療技術を身につけることに加え、心臓カテーテル検査・ペースメーカー植え込み・電気生理学的検査(EPS)・経食道心エコーなどの基本的技術の習得につとめます。更には最近の循環器診療において必須となった心臓CT/MRIの撮像・読影ができるようになることも目標とします。加えて在籍中にACC/ESC/AHAなどの国際学会での発表を目指し、英語で論文を執筆することも目指します。
スペシャルレジデント(医師6~8年目)では経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を指導医とともに施行しながら1人でも急性冠症候群などにおける緊急PCIに対応できる技量を身につけ日本心血管インターベンション治療学会の認定医をとることを目標とします。同時にレジデント教育にもあたり指導医としての力も身につけます。

1.研修プログラムの実際

(1)シニアレジデント(3~5年目)
原則3年目の医師を毎年3~4名採用しています。初期研修2年目の9月ころに採用試験(面接)を行っています。4年目・5年目医師の採用も、ときにおこなっておりますのでお問い合わせください。見学を御希望の方は春休み・夏休みを中心に随時受け付けております(後述)。

プログラムの目標は内科疾患も遍く診ることの出来る循環器内科医の育成であり、内科の更なる研鑽をつむべく3年目は一般的な内科疾患の症例も担当する時期があります。心臓だけ治して満足してしまっては全人的医療にはならないと考えているからです。現在CCUは6床あり、レジデントが順番で主治医となるシステムで急性期医療の経験を数多く積むことができます。

カンファレンスも充実しています。月曜の朝に心臓血管外科との合同カンファレンス、月曜の夕に英語論文の抄読会、火・金の夕にシネアンジオカンファレンスを行なっており、土曜には部長回診・症例検討会があります。このようにレジデントが研鑽をつめる機会は豊富です。

その他、当院での循環器内科の研修の特色として心エコー当番とカテーテル当番があります。前者は主に3年目医師が担当します。3ヶ月の間、病棟の受け持ちからは離れてエコー漬けになります。具体的には院内でとられたエコーの半分の所見をつけて指導医のチェックをうけるほか、月曜の朝の心臓血管外科との合同カンファならびに土曜の症例検討カンファで症例のエコーを呈示しプレゼンテーションします。さらに部長回診の前までには循環器内科に入院している全患者の把握をして回診の際に部長に担当医とともに説明することが義務づけられています。循環器を専門にする最初の関門であるエコー当番を終えると、かなりの実力がつきます。このあと経食道エコーのトレーニングにはいります。

もう一つのカテーテル当番は主に4年目で担当します。3ヶ月間、部長や指導医の指示を仰ぎながら、カテーテルの予定表作りや術者・助手の任命までカテーテルのマネージメントの全てを行なうとともに、診断カテーテル検査目的の入院患者毎日2人ずつの主治医となります。さらに週2回のシネアンジオカンファにおいて司会・症例呈示を担当し、月曜朝の心臓血管外科との合同カンファではシネの呈示をしてバイパス術前であれば、どこにバイパスをすべきかを述べるなど自分の意見をしっかり持つことを求められます。その他、他科からのカテーテルに対するコンサルテーションも一手に引き受けます。たとえば、消化器外科から手術前にカテーテルが必要かどうか、などの相談についてです。この3ヶ月で虚血性心臓病への対応への実力が一気につくことになります。カテーテル当番をおえ指導医による試験に合格するとPCIの助手をはじめるとともに緊急のカテーテル検査に入ることができるようになります。さらにMDCTやMRIの当番も担当して心臓疾患を多角的・立体的にみる段階にはいります。

これら二つの当番以外の時期は主に病棟医として様々な循環器疾患の主治医として研鑽を積むことができます。虚血性心疾患・心不全・大動脈解離・感染性心内膜炎・心筋炎・弁膜症・不整脈など多岐にわたる症例を経験ができるため循環器内科専門医の際に必要な症例経験に困ることはありません。また病棟医の期間であっても各種検査技術を身に着けることができるプログラムとなっています。更に2009年に新病棟がオープンしたと同時にMDCTやシネアンジオ装置も新しくなり、かつ、電子カルテや充実したネットワークもあるため、最新の知識を得るのに適した最新機器のもとで技能を習得することができます。

当院のシニアレジデントは多忙で特に3-4年目の場合は帰宅が深夜となることも多くあります。しかし、ご褒美として5年目まで真面目に働くと、AHAやACC, ESCなどの国際学会に連れていってもらえるという特典があります。日常臨床の技術・診断能力をつけるのは勿論のこと、5-6年目までに国際学会発表や最低1本の英語論文を書くことも目標としており、国際的にも通用する医師の形成を目指しています。最近の当院のシニアレジデントが執筆した英語論文は後に掲載します。当院での研修プログラムを卒業され偉大な業績を残された先輩の先生方は数多くいらっしゃいます。あなたも当院でのシニアレジデントを終えた時、偉大な諸先輩方に一歩近づいたことを実感できるでしょう。

(2)スペシャルレジデント(6~8年目)
原則6年目の医師を毎年1名程度、採用しています。部長に技術的に認められ許可されるとPCIの術者として業務にあたります。指導医とともにPCIに携わりながら1人でも急性冠症候群などにおける緊急PCIに対応できる技量を身につけ日本心血管インターベンション治療学会の認定医をとることを目標とします。同時にレジデント教育にもあたり指導医としての力も身につけます。

2.主な診療実績(2010年度)

・PCI :470例
・末梢動脈インターベンション:49例
・ペースメーカー植え込み:77例
・冠動脈CT:554例

3.最近の当院のシニアレジデントが執筆した英語論文
  1. Tanimoto S, Ikari Y, Tanabe K, Yachi S, Nakajima H, Nakayama T, Hatori M, Nakazawa G, Onuma Y, Higashikuni Y, Yamamoto H, Tooda E, Hara K. Prevalence of carotid artery stenosis in patients with coronary artery disease in Japanese population. Stroke. 2005;36:2094-8.
  2. Amiya E, Tanabe K, Ikari Y, Hara K. Carotid sinus hypersensitivity as the initial manifestation of Takayasu arteritis. Intern Med J. 2005;35:683-4.
  3. Amiya E, Tanabe K, Ikari Y, Nakajima H, Hara K. Prolonged QRS duration and severity of mitral regurgitation are unfavorable prognostic markers of heart failure in patients with nonischemic dilated cardiomyopathy. Circ J. 2006;70:57-62.
  4. Onuma Y, Tanabe K, Nakazawa G, Aoki J, Nakajima H, Ibukuro K, Hara K. Noncardiac findings in cardiac imaging with multidetector computed tomography. J Am Coll Cardiol. 2006;48:402-6.
  5. Miyazawa A, Ikari Y, Tanabe K, Nakajima H, Aoki J, Iijima R, Nakayama T, Hatori M, Nakazawa G, Tanimoto S, Onuma Y, Hara K. Intracoronary nicorandil prior to reperfusion in acute myocardial infarction. Eurointerv. 2006;2:211-217.
  6. Nakazawa G, Tanabe K, Aoki J, Onuma Y, Yamamoto H, Higashikuni Y, Nakajima H, Hara K. Clinical and angiographic outcomes of sirolimus-eluting stents implantation in Japanese patients in daily practice. Circ J. 2006;70:1367-71.
  7. Nakazawa G, Tanabe K, Aoki J, Yamamoto H, Higashikuni Y, Onuma Y, Yachi S, Nakajima H, Hara K. Impact of renal insufficiency on clinical and angiographic outcomes following percutaneous coronary intervention with sirolimus-eluting stents. Catheter Cardiovasc Interv. 2007;69:808-14.
  8. Higashikuni Y, Tanabe K, Yamamoto H, Aoki J, Nakazawa G, Onuma Y, Otsuki S, Yagishita A, Yachi S, Nakajima H, Hara K. Relationship between coronary artery remodeling and plaque composition in culprit lesions. Circ J. 2007;71:654-60.
  9. Onuma Y, Tanabe K, Chihara R, Yamamoto H, Miura Y, Kigawa I, Fukuda S, Miyairi T, Nakajima H, Hara K. Evaluation of coronary artery bypass grafts and native coronary arteries using 64-slice multidetector computed tomography. Am Heart J. 2007;154:519-26.
  10. Nakazawa G, Tanabe K, Aoki J, Onuma Y, Higashikuni Y, Yamamoto H, Ohtsuki Shuji, Yachi Sen, Yagishita A, Nakajima H, Hara K. Sirolimus-Eluting Stents Suppress Neointimal Formation Irrespective of Metallic Allergy. Circ J. 2008;72:893-896.
  11. Nakazawa G, Tanabe K, Onuma Y, Yachi S, Aoki J, Yamamoto H, Higashikuni Y, Yagishita A, Nakajima H, Hara K. Efficacy of culprit plaque assessment by 64-slice multidetector computed tomography to predict transient no-reflow phenomenon during percutaneous coronary intervention. Am Heart J. 2008;155:1150-7.
  12. Higashikuni Y, Tanabe K, Tanimoto S, Aoki J, Yamamoto H, Nakazawa G, Chihara R, Onuma Y, Ohtsuki S, Yagishita A, Yachi S, Nakajima H, Hara K. Impact of culprit plaque composition on the no-reflow phenomenon in patients with acute coronary syndrome: an intravascular ultrasound radiofrequency analysis. Circ J. 2008;72:1235-41.
  13. Yagishita A, Tanimoto S, Tanabe K, Isogawa A, Taniguchi M, Shiba T, Hara K. Cardiac Amyloidosis Presumptively Diagnosed as Cardiac Syndrome X. Circ J. 2009;73:1349-1351 .
  14. Yachi S, Tanabe K, Tanimoto S, Aoki J, Nakazawa G, Yamamoto H, Otsuki S, Yagishita A, Kishi S, Nakano M, Taniwaki M, Sasaki S, Nakajima H, Mise N, Sugimoto T, Hara K. Clinical and Angiographic Outcomes Following Percutaneous Coronary Intervention With Sirolimus-Eluting Stents Versus Bare-Metal Stents in Hemodialysis Patients. Am J Kidney Dis. 2009.
  15. Higashikuni Y, Tanabe K, Tanimoto S, Aoki J, Yamamoto H, Nakazawa G, Chihara R, Onuma Y, Otsuki S, Yagishita A, Yachi S, Nakajima H, Hara K. Difference of culprit plaque composition between patients with and without pre-infarction angina: an intravascular ultrasound radiofrequency analysis. EuroIntervention. 2009;5:363-9.
4.修了後の進路

・東京大学
・東京医科歯科大学
・帝京大学
・東邦大学
・東海大学
・榊原記念病院
・開業
・海外留学(Erasmus大学附属Thoraxcenter, Stanford大学、CV Path(ワシントン)) など

おわりに

循環器疾患という特殊性ゆえ、多忙さからは逃れられませんが、よいチームワークで日々の診療を行なっていると自負しております。後期研修では5~6年目では独りで日常臨床の判断ができる、リーダー足りうる人材の育成を目標としています。当院での研修に興味のある方は、お問い合わせいただければ幸いである。循環器内科を志望する皆さんの病院見学に関してのお問合わせは、メールにてお願いいたします。


※お問合せメールアドレス:内科医局秘書 mitsui_naika@mitsuihosp.or.jp

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